鳴門線に乗る

鳴門線に乗る

JR四国の高徳線に乗っていつも気になるのは池谷駅で分岐している鳴門線。今回は青春18キップで鳴門線に乗ることを目的にJR四国ローカル線の旅にでた。鳴門線は高徳線池谷駅から鳴門駅までの8.5㎞を結ぶ非電化単線の盲腸線だ。乗客は徳島へ向かう通勤通学客が大部分でダイヤも利便性を考え殆どの列車は徳島駅まで乗り入れている。池谷駅と鳴門駅の間にある中間駅は全て1面1線の棒駅で列車の交換設備がない。そんな予備知識を入れて分岐駅の高徳線池谷駅のホームに降りた。

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この駅はY字形の2面4線ホームで駅舎や鳴門線乗り場へは跨線橋で結ばれている。鳴門線の列車は東側3番4番ホームから発着していた。跨線橋からはこの日、冬晴れも手伝ってか構内全体や周囲の景色がよく見えた。12時10分頃、鳴門線4番ホームに2両編成の折り返し鳴門行き列車が入線してきた。土曜日のせいか高校生等40人程が下車し殆どの乗客は徳島行き列車に乗り継ぐため2番ホームに向かった。乗換え客の去ったガランとした鳴門線ホームには私を含めたったの4人の乗客が発車時刻を待っていた。

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この駅はY字形の2面4線ホームで駅舎や鳴門線乗り場へは跨線橋で結ばれている。鳴門線の列車は東側3番4番ホームから発着していた。跨線橋からはこの日、冬晴れも手伝ってか構内全体や周囲の景色がよく見えた。12時10分頃、鳴門線4番ホームに2両編成の折り返し鳴門行き列車が入線してきた。土曜日のせいか高校生等40人程が下車し殆どの乗客は徳島行き列車に乗り継ぐため2番ホームに向かった。乗換え客の去ったガランとした鳴門線ホームには私を含めたったの4人の乗客が発車時刻を待っていた。

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12時19分、鳴門行き列車が池谷駅を発車。発車してすぐに列車は右にカーブして3分程で築堤にある阿波大谷駅に着いた。駅周辺には大谷焼を体験させてくれる工房もあると聞く。冬の日差しがガランとした車内に差し込み車窓からの風景を楽しむ間もなく立道駅についた。住宅地の路地に迷い込んだような1面1線の駅だ。車掌さんが改札業務のためホームに降りたが乗降客は一人もいなかった。

鳴門線は大正5年に阿波電気軌道が鳴門市の撫養と徳島市の古川間13.8㎞を開業したのが始まりの古い歴史を持っているが、私鉄での開業のためか駅間距離が極端に短い。列車はレンコン畑を縫うようにして教会前駅に到着。駅名からチャペルのあるキリスト教会を連想したが駅前から見えたのは天理教の大神殿だった。

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土曜日の昼下がりのせいか1両目の車両には私を含め3人の乗客だけだった。池谷を出て12分程で金比羅前駅に到着。駅から歩いてすぐのところに金比羅神社や長谷寺があることから命名だろう。駅名がストレートでわかりやすい。列車は新池川沿いを走って撫養駅を過ぎ12時36分、終着鳴門駅に到着し、8.5キロ・17分間の鳴門線の旅は終った。

鳴門駅点描

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鳴門駅は島式の1面2線の駅で鉄道輸送全盛期には多いに賑わっていたことを想像させるに充分な雰囲気のある駅だ。鳴門線の列車は全て普通列車で特急列車は発着していない。鳴門を連想させる特急「うずしお」も岡山・高松-徳島を結ぶ列車で鳴門線の分岐駅池谷に停車するに過ぎない。鳴門線は徳島都市圏内の通勤通学路線としての機能が大きい。鳴門駅は線路が整理され広くなった構内に住宅へ向かって消えそうに敷設されている末端部のレールが何かを訴えているように感じた。

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一時は淡路島-鳴門大橋-鳴門線をとおる本四連絡ルートの建設計画もあったそうだがその夢は高速道を走るバス・マイカーに取って代わられた。それだけに延伸先を失った鳴門駅のレールに鉄道の盛衰を感じるのは私だけだろうか。構内の寂しさに比べ駅前は活気に満ちていた。鳴門駅は大橋と渦潮を目玉にした徳島県東北部の観光拠点だ。そしてまた大塚製薬の城下町でもあり、ここからバスで20分の所にある大塚国際美術館はお勧め観光スポットとして脚光を浴びている。そんな新しい鳴門の一面も訪ねながらJR四国ローカル線の旅を続けた。

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